先日「食の終焉」という本を読みおえた。
食の終焉
気になる方はひとまず手にとって最後の"訳者解説"をぜひご一読ください。
きっと読みたくなると思う。
実際に終焉するかどうかはおいといて、これを読めば食の全体を俯瞰できるくらいの内容だった。
それで。
主題とは直接関係ないんだけど、「これ一発で即解決!」という方法があると期待していることは幼稚だったなと思った。
ひとにアドバイスを乞うとき、相談するとき。
これが正解という方法があると、意識せずとも信じているんじゃないだろうか。
即解決できる方法はなく、ひとつずつ改善する地道な方法しかない。
まずは問題を解決できる大きさに切りわける。
そのために問題を直視しても、できるだけ冷静に、自分のできる方法を考える。
試してはやりなおす。
ほんとうに地味な方法だ。かっこよくないし根気がいる。
でもそれがとても大人らしくていいと思った。
即解決みたいな方法は人を騙そうとする人が使うだけで、存在しないのだと思う。
むしろリスクもすらもあやふやな方法がほとんどで、自分の選択は適切だったか、どんな失敗になってしまうのか。
程度の差はあってもそれぞれ不安を感じて過ごしているのだと思う。
書いていて心臓がキューッとしてきてしまった。
最近わたしは頭を悩ませるような選択をしていないので。
そういうぬるく穏やかな生活を選択してきたのはまぎれもない自分で、いつそのしっぺ返しを受けるだろう。
もしかしてもう受けているんだろうか。